ハウスメーカーのHPから断熱等級6,7の普及状況を調査

2019-2020年頃から、youtube上で「注文住宅」というキーワードの検索ボリュームが増加していることをこちらの記事で書きました。

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ちょうどこの頃、ある工務店の一部界隈で、局所的に”情報発信”が流行り始めたようです。

この工務店群が発信している主たる情報は住宅の性能について。とりわけ断熱についての情報発信が多いように思われます。(ソースなく、印象ですみません)

基本的には、「戦後の深刻な住宅不足を打開するための大量供給という使命を果たしたハウスメーカーが、まだ海外の家に対して性能が大きく劣る家を作り続けている」という性格の発信で、「住宅における性能について、消費者に広く知ってほしい」というビジョナリーな姿勢で発言されているように感じます。

ということで、2022年に断熱等級5,6,7が新設されて2024年になり、どんな状況になっているのか調べてみました。

目次

大手ハウスメーカーは”標準”で断熱等級6,7を確保しているか

こたつ記事で申し訳ないですが、もうすでに家作り終盤に差し掛かっている私がハウスメーカーの営業さんを捕まえて時間をもらうわけにもいかないので、インターネットで調べてみました。

そもそも注文住宅であれば施主が勉強をして予算の持ち込みが可能ならどこでも等級7もできるはずなので、あくまでも”標準”として”大々的に”掲げているかどうかを焦点にして、下記の方法で調査しました。

一応自分が見たソースURLも貼っておきますが、最新情報の見落としやミスがあればもちろん修正します。

  • 「[ハウスメーカー名] 断熱等級」で検索して調査
  • “標準”として記載している場合は「〇」
  • “対応可能”の類の記載がある場合は「△」
  • よくわからない場合は”大々的に”は掲げていないということで「不明」
スクロールできます
断熱等級6断熱等級7ソース
積水ハウス不明不明https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2022/20220225/
セキスイハイム不明https://www.sekisuiheim.com/appeal/airtight.html
住友林業不明https://sfc.jp/ie/technology/tech/kihon/
ダイワハウスhttps://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/shohin/xevoGranWood/technology2.html
三井ホームhttps://www.mitsuihome.co.jp/home/technology/support/comfortable/dannetsu/
一条工務店https://www.ichijo.co.jp/lp/dannetsuou/
タマホームhttps://www.tamahome.jp/egao/
アイダ設計不明不明https://www.aidagroup.co.jp/order/view/1
ミサワホーム不明不明ミサワホームのHPはわかりにくくて探せませんでした。
アキュラホームhttps://www.aqura.co.jp/ie/cdn/
三菱地所ホーム不明不明三菱地所ホームのHPはわかりにくくて探せませんでした。
Ua値0.43という噂は発見しました。
アイ工務店不明https://www.ai-koumuten.co.jp/lineup/n-ees/
トヨタホーム不明不明https://www.toyotahome.co.jp/chumon/technology/since/comfort/
ヤマダホームズ不明不明https://yamadahomes.jp/products/concept/comfort-durability/

これを見ると、住宅性能の普及というのはだいぶ進んで、家づくりを始めた人で断熱について考えたことがないという人はいないのでは? という状況になっているのではないかと思われます。

特に一条工務店は国内の着工棟数でトップらしいので、その一条が”家は性能”と銘打って拡販をしているわけなので、日本の家づくりを良くしたいと日々活動していた工務店さんももう安心と言える状況でしょう。

高性能住宅を建てる技術

私は昔、コーヒーに関わる業界で働いていました。

いろんなバリスタさんと話をする機会に恵まれましたが、皆さん口をそろえて言っていたのは、「結局は豆」。

美味しい豆を最大限に美味しく淹れることはできても、不味い豆を美味しく淹れることはどんなに凄腕のバリスタでも不可能と言ってました。

私は家にも同じことが言える気がしていて、「結局は職人さん」だと思ってます。

どんなにレスポンスの早い営業マンでも、どんなに優れた設計士でも、それだけでは家は建ちません。

しかし現場で金槌を握っていただくのが技術に長け情熱を持った職人さんであれば、きっと良い家になると思いますし、そうでなければ良くない家になると思います。

ただ、職人さんって普通に家を建てる場合は指定できませんし、できたとしてもどういう人が優れた職人さんなのかもわかりません。
基礎屋さん、板金屋さん、大工さん、電気屋さん、家具屋さん、左官屋さん、塗装屋さん、クロス屋さん……家づくりに関わる職人さんが多すぎて、素人の聞きかじりで技術を見極めるなんて不可能だし、失礼千万でしょう。

じゃあどうすれば良いのかというところで役に立つのが、「標準仕様」だと考えてます。

いつもと違うことをやるから失敗するのであって、慣れたことであれば失敗のリスクを減らすことができるはずです。

なので、標準仕様というのはかなり大事なものだと思っています。

それで言うと、断熱や気密に関してはまだまだ技術が浸透していなくて、失敗のリスクが大きい側面もあるでしょう。

ハウスメーカーや工務店が施工品質のリスク回避まで考えた”標準仕様”が高性能化するまでは、施工不良がたくさん出るはずです。

断熱材を変えたり分厚くしたりしたところで、熱橋だらけ、欠損だらけ、隙間だらけでは全然意味がありません。

こういう人為的なミスや、意図しないエラーがなくなって初めて、技術は枯れた、と言えるのでしょうが、それはまだまだ先になる気がします。

しかしとりあえず、“高性能住宅という知識はだいぶ広まってきている”ということは間違いないでしょう。

それでも、安心して何も考えずに高性能住宅を建てられるようになるのは、5年は先かなって感覚です。(ソース無し)

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